【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)午後問3の過去問解説|思考ルート
【問題】
問63 プロスタグランジン及び解熱鎮痛成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a プロスタグランジンはホルモンに似た働きをする物質で、体の各部位で発生した痛みが脳へ伝わる際に、そのシグナルを増幅することで痛みの感覚を強めている。 b 化学的に合成された解熱鎮痛成分は、腎臓における水分の再吸収を促し、循環血流量を増加させることにより、発汗を抑制する作用がある。 c プロスタグランジンの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃酸分泌が増加するとともに胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなる。 d プロスタグランジンは、脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、体温を通常よりも下げる方向に調節する。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、d) 5(c、d)
① この問題の一言まとめ
この問題は、他ブロックの午後問3でも登場した、頭痛や生理痛の痛みの犯人物質「プロスタグランジン」の、脳や胃へのリアルな化学的アプローチの仕組みを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。プロスタグランジンは、痛みの神経のボリュームつまみをググッと最大まで上げる(シグナルを増幅する)嫌な仕事をしています。市販の痛み止めは、この物質が作られるのを邪魔して音を小さくします。
- b [×]:解熱薬の熱の下がり方の嘘記述です。バファリンやロキソニンを飲むと、体温を下げるために、お肌の毛細血管をガバッと広げて熱を逃がし、【ドバドバと『発汗を促す(汗を出させる)』】ことで熱を下げます。発汗を抑制する、はバツです。
- c [○]:これは他ブロックの午後問3のbで解説した通りの大正解記述です。痛み止め(イブやロキソニン)がプロスタグランジンをいじめると、胃を守るバリアの血流がガタ落ちし、逆に胃酸がドバドバ増えるため、【胃が荒れる(胃粘膜障害)】という困った弱点(副作用)が発生します。
- d [×]:体温の向きが真逆になっています。プロスタグランジンが脳の温熱中枢(視床下部)にいたずらをすると、設定温度を通常よりも【引き上げる(熱を出させる)】方向に働きます(だから風邪のときに高熱が出るのです)。下げるはバツです。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 痛み止め(解熱薬)を飲むと、お肌の血管が広がって【汗が出る(発汗促進)】!
- 対策:熱があるときに解熱剤を飲むと、汗をダラダラかいて熱が下がりますよね。bの「発汗を抑制する」という真逆の嘘を弾き、胃が荒れる仕組み(c)にマルをつければ、2(a、cが正しい)が選べます。