【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問43の過去問解説|思考ルート
【問題】
問43 胃腸鎮痛鎮痙薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 胃腸の急激な疼痛(さしこみ)を和らげることを目的とする医薬品である。 b オキシフェンサイクリミン塩酸塩は、消化管の運動を亢進させる作用を持つ。 c ブチルスコポラミン臭化物を含有する医薬品の添付文書には、「次の診断を受けた人は使用しないこと:緑内障」と記載されている。 d パパベリン塩酸塩は、副交感神経系の情報伝達物質であるアセチルコリンの働きを妨げることにより、胃腸の平滑筋のけいれんを抑える。
1(a、c) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d)
① この問題の一言まとめ
この問題は、お腹の急な激痛(さしこみ)を止める「胃腸鎮痛鎮痙薬(いたみどめ・けいれんどめ)」の目的と、抗コリン成分が引き起こす目の病気(緑内障)への重大な使用制限を問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。お腹が急にキューッと痛くなる原因の多くは、胃や腸の筋肉が異常に痙攣(けいれん)しているからです。この「さしこみ(腹痛)」を根本から優しく和らげて解きほぐすのが、胃腸鎮痛鎮痙薬(いちょうちんつうちんけいやく)の役割です。
- b [×]:言葉が逆になっています。「オキシフェンサイクリミン塩酸塩」は抗コリン成分の一種です。抗コリン作用は、リラックス時の神経(副交感神経)を麻痺させるため、胃腸の動き(消化管運動)は亢進するのではなく【抑制される(低下する)】のが正しいです。
- c [○]:これは絶対に忘れられない、全章を通じて最重要の試験お決まりルールです。「ブチルスコポラミン臭化物(ブスコパンなど)」などの抗コリン成分は、副作用で「瞳孔をパッと広げてしまう(散瞳作用)」性質があります。目が広がると、目の中の液体の逃げ道が塞がってしまい、眼圧が急上昇して失明の危険がある「緑内障(りょくないしょう)」の症状を悪化させてしまいます。そのため、緑内障の人は「使用しないこと(禁忌)」と法律で決まっています。
- d [×]:効き目の仕組み(メカニズム)のすり替えです。「パパベリン塩酸塩」は、確かに胃腸の平滑筋のけいれんを抑える素晴らしい薬ですが、アセチルコリンを邪魔する(抗コリン作用)わけではありません。パパベリンは、神経に関係なく「胃腸の筋肉(平滑筋)自体に直接アプローチして直接緩める」という独自の特殊なパワー(直接作用)を持っています。
※正答:1(a、cが正しい)
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「抗コリン成分」➔「緑内障の人は絶対にダメ(禁忌)」
- ひっかけ例:「ブチルスコポラミンは、緑内障の既往がある人でも問題なく使用できる」
- 対策:名前に「〜スコポラミン」「〜アトロピン」とつくお薬や、抗コリン成分の部屋のメンバーは、すべて【緑内障・前立腺肥大の人は一発禁忌】です。レジでの接客でも最も注意が必要なポイントなので、試験でも毎回確実に狙われます。
- 「パパベリン」は筋肉への直接アタックキャラ
- ひっかけ例:今回の選択肢dのように、パパベリンを抗コリン成分の仕組みと混ぜて説明してきます。
- 対策:パパベリンは神経(アセチルコリン)を無視して、【筋肉そのものを直接ほぐす専門職】だと覚えておきましょう。