【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問60の過去問解説|思考ルート
【問題】
問60 毛髪用薬(育毛剤・発毛剤)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 一般用医薬品の毛髪用薬は、脱毛の防止や、育毛、発毛を目的とする医薬品である。 b カシュウは、タデ科のツルドクダミの塊根を用いた生薬で、頭皮の血行を促す目的で配合されていることがある。 c ミノキシジルは、血管を収縮させることで、毛根への栄養補給を抑えて脱毛を防ぐ。 d 育毛剤は、頭皮に傷やひどい湿疹がある場合であっても、問題なく使用を継続できる。
1(a:正、b:正、c:誤、d:誤) 2(a:正、b:誤、c:正、d:誤) 3(a:誤、b:正、c:正、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 5(a:正、b:誤、c:誤、d:正)
① この問題の一言まとめ
この問題は、ドラッグストアの男性・女性コーナーに並んでいる「育毛剤(毛髪用薬)」の目的と、最も有名な発毛成分「ミノキシジル」の血流への正しいアプローチを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。毛髪用薬は、髪の毛が抜けるのを防ぐ(脱毛防止)、今ある毛を太く育てる(育毛)、新しい毛を生やす(発毛)という3つの段階を優しくサポートするお薬です。
- b [○]:これは正しい記述です。「カシュウ(何首烏)」は、ツルドクダミという植物の根っこです。何首烏という漢字は「何さんがこの根っこを飲んだら、烏(カラス)の羽のように髪の毛が真っ黒になった」という中国の伝説が由来です。頭皮の血管を元気にして血行を促すために育毛剤によく配合されます。
- c [×]:ミノキシジルの最も重要なメカニズムが真逆になっています!「ミノキシジル(リアップなど)」は、元々は血圧を下げるために開発されたほど、血管を【ガバッと広げる(血管拡張作用)】パワーが強いお薬です。頭皮の血管を限界まで広げて、毛根へ血液の栄養をドバドバと送り込むことで髪の毛を生やすため、「血管を収縮させて栄養を抑える」は100%大バツです。
- d [×]:絶対にやってはいけない危険な接客記述です。育毛剤には、スースーさせるためのアルコールや強い成分がたくさん入っています。頭皮に傷やひどい湿疹がある人が使うと、傷口から成分が染みて激痛が走るだけでなく、湿疹が余計に悪化して大荒れしてしまいます。頭皮が荒れているときは「使用を中止する」のが絶対ルールです。
※正答:1
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「ミノキシジル」➔「血管を【広げて】栄養をあげる!」
- ひっかけ例:今回の選択肢cのパターンです。受験生を混乱させるために、もっともらしい嘘をついてきます。
- 対策:髪の毛を育てるには「栄養(血液の巡り)」が絶対に必要です。血管を「広げる」のがミノキシジルの仕事だと理屈で覚えましょう。ちなみに、心臓に持病がある人が飲むと血管が広がりすぎて負担がかかるため、「心臓病の人はNG」という第5章の超重要禁忌ルールにも繋がっていきます。
- 「カシュウ」の漢字のイメージ
- 対策:生薬のカシュウを見たら、脳の中で「カラスの濡れ羽色のような、真っ黒な美しい髪の毛」をイメージしてください。それだけで、髪の毛のコーナー(毛髪用薬)の生薬だと一発で思い出せます。