【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)問32の過去問解説|思考ルート
【問題】
問32 医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 内服薬のほとんどは、その有効成分が主に胃で吸収されて循環血液中に移行する。 2 一般用医薬品の点鼻薬は、鼻腔粘膜への局所作用を目的として用いられているが、全身性の副作用を生じることがある。 3 内服薬の有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物の影響を受けることはない。 4 坐剤は、直腸内壁の粘膜から有効成分を吸収させるものであるため、内服の場合よりも全身作用はゆっくり現れる。 5 皮膚に適用する医薬品(塗り薬、貼り薬等)は、皮膚表面から循環血液中に移行する量が少ないため、適用部位以外にアレルギー性の副作用が現れることはない。
① この問題の一言まとめ
この問題は、他ブロックのam-q54(吸収)の首都圏バージョンです。目薬や鼻炎スプレー(外用薬)であっても、鼻の粘膜から血管に入って全身に副作用を起こす、というお薬の大原則を問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- 1 [×]:お薬が吸収されるメインステージのすり替えです。口から飲んだお薬が一番ドバドバと体内に吸収される場所は、胃ではなく、テニスコート1面分の表面積を持つ【小腸(しょうちょう)】がメインです(※胃は、ただ酸で薬をドロドロに溶かすだけの場所です)。バツです。
- 2 [○]:これこそが他ブロックの問54のひっかけをクリアした、100%大正解の記述です!鼻づまりスプレー(点鼻薬)であっても、鼻の粘膜の太い血管から成分が大量に心臓へ運ばれるため、鼻以外の全身で「心臓がバクバクする(動悸)」などの全身性副作用を【起こすことは普通にあります】。
- 3 [×]:これも他ブロックの問54のaの通りです。お腹の中に食べたご飯(消化管内容物)が詰まっているかどうかによって、お薬の吸収スピードや量は【爆発的に影響を受けます】。ない、はバツです。
- 4 [×]:スピードのすり替えです。お尻から入れる座薬(坐剤)は、胃の酸で分解されたり肝臓の検問(初回通過効果)を通らずに、直腸の粘膜からダイレクトに一瞬で心臓へ薬が届くため、口から飲む内服薬よりも【全身作用は『速く(スピーディーに)』現れる】のが自慢の剤形です。ゆっくり、はバツです。
- 5 [×]:外用薬安全神話の嘘です。湿布(貼り薬)や塗り薬であっても、アレルギーのスイッチが入ってしまえば、湿布を貼っていない遠くの腕や顔などの【適用部位以外にも全身にブツブツ(アレルギー副作用)がバッチリ現れます】。現れることはない、はバツです。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 鼻炎スプレーや目薬などの外用薬でも、全身の副作用は【絶対に起きる】!
- 対策:お薬の吸収問題が出たら、「外用薬だから全身には行かないよ」という甘い選択肢をすべてバツにしてください。座薬は内服より【速く効く(4:バツ)】、薬は【小腸で吸い取る(1:バツ)】を弾けば、2番が鮮やかに残ります。