【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)問33の過去問解説|思考ルート
【問題】
問33 医薬品の代謝及び排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 医薬品の有効成分が代謝を受けると、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい脂溶性の物質に変化したりする。 b 一度に大量の医薬品を摂取したり、十分な間隔をあけずに追加摂取したりし、医薬品の有効成分の血中濃度を高くすればするほど、比例関係にある薬効は限りなく増強される。 c 排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が体外へ排出されることであり、排出経路は尿中、汗中、母乳中に限られる。 d 腎機能が低下した人では、正常な人に比べて有効成分の尿中への排泄が早まるため、医薬品の効き目が十分に現れず、副作用も生じにくい。
1(a:正、b:正、c:正、d:誤) 2(a:誤、b:誤、c:誤、d:誤) 3(a:正、b:誤、c:正、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 5(a:誤、b:正、c:誤、d:正)
① この問題の一言まとめ
この問題は、他ブロックのam-q55(代謝・排泄)の応用です。おじいちゃんやおばあちゃんのように腎臓が弱っている(腎機能低下)のときに、なぜ薬の副作用が起きやすくなるのかという大原則を問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [×]:他ブロックの問55のaと全く同じ、化学の性質の逆転ひっかけです。体からオシッコとして薬を捨てるためには、脂溶性ではなく、水に溶けやすい【水溶性(すいようせい)の物質に変化させる】のが正しいです。そのためバツです。
- b [×]:オーバードーズ(過量摂取)を肯定するような、きわめて危険な嘘記述です。お薬は、体の中の血中濃度をどんなに高くしたとしても、受容体(鍵穴)がすべて埋まってしまえば、効果は頭打ち(限界)になります。限りなく増強されるわけが絶対にありません(増えるのは、命を落とすレベルの猛毒の副作用だけです)。バツです。
- c [×]:言葉の極端な制限ひっかけです。お薬が体から外へ捨てられる(排泄)ルートですが、尿や汗、母乳だけでなく、【ウンチ(糞中)】や、息を吐くときの【吐き出し空気(呼気中)】など、様々なルートがあります。「〜に限られる」という極端な言い回しは100%大バツになります。
- d [×]:お年寄りの副作用リスクの理屈が100%真逆に書かれています!おしっこのフィルターである腎臓の機能が弱っている(腎機能低下)人は、お薬をオシッコで外へ捨てるスピードが遅くなって【排泄が遅れる(体内に薬が長く残る)】のが正しいです。そのため、お薬が効きすぎてしまい、【副作用がめちゃくちゃ激しく生じやすくなる】というのが正しい病態です。すべて逆なので大バツです。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 腎臓が悪い人は、薬が外に出せなくて【副作用が強く出やすくなる】!
- 対策:お年寄りに薬を売る時に一番ビビらなきゃいけないのが、この「腎臓が弱くて薬が体内に大渋滞して、副作用が出まくる」という理屈です。この問題はa、b、c、dの「4つの記述がすべて綺麗に大バツ」という、2番がズバリ正解の仕掛け問題です。恐れずに2を選びましょう。