【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)午後問16の過去問解説|思考ルート
【問題】
問76 痔疾用薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 痔疾用薬は、痔に伴う痛み、痒み、腫れ、出血等の緩和のほか、肛門周囲の裂傷の治癒を促すことを目的とする。 b ジブカイン塩酸塩は、局所麻酔作用のほか、末梢血管を収縮させて止血をもたらす作用もある。 c ヒドロコルチゾン酢酸エステルは、ステロイド性抗炎症成分であり、長期間にわたって連用された場合、皮膚が薄くなって血管が浮き出るなどの副作用が現れることがある。 d 卵黄油は、肛門のべたつきを抑えるための収斂成分として配合されている。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)
※公式発表の正解番号「2(a、cが正しい)」に基づき、痔のステロイドのリアルな副作用と、ジブカインの本当の仕事を解説します。
① この問題の一言まとめ
この問題は、他ブロックの問88の痔の薬(プリザエースやボラギノールなど)の続きです。お尻にステロイド(ヒドロコルチゾン)を毎日ダラダラ塗り続けることの隠れた危険性を問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは痔の薬の目的として100%大正解のクリーンな記述です。お尻のイボ痔の痛みをとるだけでなく、おしっこや便秘で切れてしまったキズ(切れ痔・裂傷)をキレイに治す目的もあります。
- b [×]:成分の役割のよくばりブレンド嘘記述です。「ジブカイン塩酸塩」は、強烈なお尻の痛みをマヒさせる【局所麻酔成分】のただの専門職です。血管をキュッと縮めて血を止める(止血)仕事は、となりにいるメチルエフェドリンなどの本当の役割です。
- c [○]:これは実務でも絶対に長期間のまとめ買いを防ぐための、超重要マル記述です。ボラギノールなどによく入っている「ヒドロコルチゾン(ステロイド)」は、お尻の腫れを強力に引かせますが、何ヶ月もダラダラ毎日塗り続ける(連用する)と、お尻の皮膚が紙のようにペラペラに【薄くなって、皮膚がただれて血管が浮き出てしまう】という重い皮膚萎縮の副作用が起きます。
- d [×]:おばあちゃんの知恵袋生薬の役割のすり替えです。卵のキミから採れる「卵黄油(らんおうゆ)」は、お肌をカサカサに引き締める収斂成分(亜鉛など)ではありません。油の潤いパワーで、お尻の傷口をフワフワに優しく滑らかにする【保護・保水成分(皮膚軟化)】の部屋の住人です。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 痔のステロイド薬は、お尻の皮膚を【薄くしてしまう(連用厳禁)】!
- 対策:お尻のステロイドの長期連用リスクは第5章でも超頻出です。cに確信のマルをつけ、ジブカインが血管を縮めるというよくばりな嘘(b:バツ)を弾けば、2(a、cが正しい)が選べます。