【測量士】過去問準拠 予想演習 問021 解説|思考ルート
トータルステーション(TS)を用いた基準点測量において、結合多角方式や多角網方式を採用し、厳密水平網平均計算の実施前に十分な点検計算を行う物理的・工学的背景に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
※本問は、過去の出題傾向・頻出論点をAI分析して作成した「過去問準拠の予想演習問題」です。
予想演習 No.021
トータルステーション(TS)を用いた基準点測量において、結合多角方式や多角網方式を採用し、厳密水平網平均計算の実施前に十分な点検計算を行う物理的・工学的背景に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
選択肢
観測値に含まれる偶然誤差や系統誤差を相殺するため、距離測定において気温が上昇すると大気密度が小さくなり電磁波の屈折率が低下して見かけ上距離が長くなるため、必ず気象補正を行う必要がある。
結合多角方式を採用する理由は、網全体の幾何学的強度を確保し、測点から測点へ伝播する誤差が累積して過大となることを防ぎ、ネットワーク全体で整合性の取れた位置を決定するためである。
TSによる水平角観測では、器械の軸誤差や目標の偏心による影響を軽減・消去するため、複数の対回観測を行い、その平均値を採用する手順が厳格に規定されている。
異なるセッションの組合せによる最少辺数の多角形の環閉合差や重複する基線ベクトルの較差を点検することで、観測データの異常値や粗村な誤差を確実に検出・排除することができる。
正解と解説(思考ルート)
【正解】 選択肢 1
■【設問の意図と背景】
TS観測における物理現象と誤差のメカニズムを正しく理解しているかを問う。特に気象変化が電磁波距離測定に与える物理的影響についての正確な知識が求められる。
■【正解の根拠とメカニズム】
気温が上昇して大気密度が小さくなると、電磁波の屈折率が低下(1に近づく)する。光速は真空中で最大であり、大気中では屈折率nで割った値となるため、屈折率が低下すると電磁波の伝播速度が見かけ上速くなり、測定される距離は実距離よりも「短く」観測される。選択肢1の「見かけ上距離が長くなる」という記述は物理的メカニズムに反しており誤りである。
■【各選択肢の徹底検証】
・選択肢1:気温上昇により電磁波の屈折率が低下すると見かけ上距離は「短く」測定されるため不適切。
・選択肢2:結合多角方式の目的は誤差の累積防止と幾何学的強度の確保であり正しい。
・選択肢3:水平角観測における対回観測は器械誤差等の系統誤差を相殺するための基本原理であり正しい。
・選択肢4:環閉合差や重複基線の較差点検は粗村誤差の検出に不可欠であり正しい。
■【本番での即断ポイント】
「気温上昇=距離が短くなる」という電磁波測距の基本物理法則(屈折率低下による見かけの短縮)を即座に思い出すこと。
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