【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問28の過去問解説|思考ルート
【問題】
問28 眠気を促す薬 (催眠鎮静薬) 及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 一般用医薬品の催眠鎮静薬は、慢性的な不眠症状の緩和に用いられる。 b ブロモバリル尿素は、胎児に障害を引き起こす可能性があるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきである。 c ジフェンヒドラミン塩酸塩は、抗ヒスタミン作用に伴う副作用としての眠気を応用したものである。 d 睡眠改善薬は、15歳未満の小児の寝つきが悪い、眠りが浅いといった症状の緩和に適している。
1(a:正、b:正、c:誤、d:誤) 2(a:誤、b:正、c:正、d:誤) 3(a:正、b:誤、c:正、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 5(a:誤、b:正、c:誤、d:正)
① この問題の一言まとめ
この問題は、ドラッグストアで「睡眠改善薬(ドリエルなど)」として売られているお薬の正しい目的と、子供への使用制限、そして妊婦さんへの危険性について問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [×]:市販の睡眠改善薬の限界を突く引っ掛けです。市販の薬は、何ヶ月も眠れないような「慢性的な不眠(不眠症)」の治療には使えません。そのような重い症状は病院の精神科や心療内科の領域です。市販薬が使えるのは、あくまで「一時的な不眠(旅行先で枕が変わって眠れない、ストレスで明日だけ寝つきが悪いなど)」に限られます。
- b [○]:これは正しい記述です。前問にも出てきた居眠り成分「ブロモバリル尿素」は、胎盤をすり抜けてお腹の赤ちゃんに悪影響(胎児障害のリスク)を及ぼすことが分かっています。そのため、妊婦さんは「使用を避ける(禁忌)」となっています。
- c [○]:これは大正解の記述です。風邪薬や鼻炎薬を飲むと眠くなるという「困った副作用(抗ヒスタミン作用)」を、逆に「眠れないときに使えば最高じゃないか!」と頭を切り換えて開発されたのが、市販の睡眠改善薬(ジフェンヒドラミン塩酸塩)の正体です。
- d [×]:年齢制限のひっかけです。ジフェンヒドラミンなどの睡眠改善薬は、子供(15歳未満の小児)が飲むと、逆に脳が興奮して夜驚症(夜中に暴れる)などの異常な行動を起こしやすくなります。そのため、15歳未満の子供には「使用してはならない」のがルールです。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「一時的」と「慢性不眠」のすり替え
- ひっかけ例:「一般用医薬品の睡眠改善薬は、何年も続く不眠症の治療に効果がある」
- 対策:市販薬で治せるのは、数日間の【一時的な不眠】だけです。長引く慢性不眠は病院へ行かせる(受診勧奨)のが正解です。
- 子供の睡眠トラブルへの使用誘導
- ひっかけ例:「子供が夜泣きして眠れないときは、睡眠改善薬の量を減らして服用させる」
- 対策:睡眠改善薬は【15歳未満の小児には一発禁忌】です。子供の夜泣きには、第3章の後半に出てくる「小児五疳薬(宇津救命丸などの漢方由来の薬)」を使うのが正しいアプローチです。