【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問35の過去問解説|思考ルート
【問題】
問35 鎮咳去痰薬に用いられる生薬成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a キキョウは、キキョウ科のキキョウの根を用いた生薬で、気道粘膜からの分泌を促す作用(去痰)を期待して用いられる。 b セネガは、ヒメハギ科のセネガの根を用いた生薬で、咳嗽中枢を抑制する作用(鎮咳)を期待して用いられる。 c バクモンドウは、ユリ科のジャノヒゲの膨大根を用いた生薬で、痰の切れにくい咳に用いられる。 d マオウは、マオウ科のトクサマオウ等の地上茎を用いた生薬で、副交感神経系を刺激して気管支を収縮させる作用を持つ。
1(a、c) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d)
① この問題の一言まとめ
この問題は、咳やタンの薬に入っている「植物由来の生薬(キキョウ、セネガ、麦門冬、麻黄)」の名前と、その成分が体の中でどう働くかの組み合わせを問う、生薬問題の王道パターンです。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。ノド飴などでもお馴染みの「キキョウ(桔梗)」は、その根っこを乾燥させた生薬です。のどの粘膜を刺激して潤い成分を分泌させることで、絡みついたタンを浮かせて「出しやすくする(去痰作用)」の主役です。
- b [×]:役割がすり替えられています。「セネガ」は、脳の咳スイッチを抑える薬ではありません。aのキキョウと全く同じグループの【気道粘膜の分泌を促してタンを切りやすくする(去痰生薬)】です。
- c [○]:これは正しい記述です。問25の漢方でも出てきた「バクモンドウ(麦門冬)」は、のどを優しく潤す生薬です。のどが乾燥して張り付いてしまった「タンの切れにくいコンコンという乾いた咳」を、潤いを与えて優しく鎮めます。
- d [×]:自律神経の働きが真逆です。「マオウ(麻黄)」は、体に「戦え!」という命令を出す【交感神経系を刺激(興奮)】させる生薬です。交感神経が興奮すると、呼吸をたくさん確保するために気管支は【拡張(広がる)】します。選択肢は「副交感神経を刺激して収縮」となっているのでバツです。
※正答:1(a、cが正しい)
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「キキョウ」と「セネガ」は同じ部屋のコンビ
- 対策:生薬の中で、「キキョウ」と「セネガ」と「オンジ」の3つは、どれも根っこを使った【タンを切りやすくする(去痰)】ための仲良し3人組だと覚えましょう。「セネガは咳を止める」と書かれていたら一発バツです。
- マオウと「自律神経」のひっかけ
- ひっかけ例:今回の選択肢dのように、交感神経を副交感神経に入れ替えて、気管支を縮めさせて呼吸を苦しくさせてくる罠です。
- 対策:マオウ=エフェドリンの塊。つまり「交感神経をバキバキに興奮させて、空気の通り道を【広げる(拡張)】から咳が止まる」と、メカニズムを繋げて理解しておきましょう。