【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問45の過去問解説|思考ルート
【問題】
問45 駆虫薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、回虫及び蟯虫(ぎょうちゅう)である。 b サントニンは、回虫の自発運動を興奮させる作用(痙攣を引き起こす作用)を持ち、虫体を排便とともに排出させる。 c カイニン酸は、アカバナ科のマクリの全草を用いた生薬成分である。 d 駆虫薬は、駆除した虫体を速やかに排出させるため、瀉下薬(下剤)のヒマシ油と併用されることが多い。
1(a:正、b:正、c:正、d:誤) 2(a:正、b:誤、c:誤、d:誤) 3(a:誤、b:正、c:正、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 5(a:正、b:誤、c:誤、d:正)
① この問題の一言まとめ
この問題は、お腹の虫をやっつける「駆虫薬(くちゅうやく)」がターゲットにしている虫の名前と、成分の効き方、そして下剤のヒマシ油を絶対に一緒に飲んではいけない(併用禁忌)という強烈なルールを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。市販の虫下し(駆虫薬)が退治できるのは、お腹のポピュラーな寄生虫である「回虫(かいちゅう)」と、お尻の痒みの原因になる「蟯虫(ぎょうちゅう)」の2種類だけです。これより重い寄生虫は病院の領分です。
- b [×]:虫へのアプローチが真逆です。「サントニン」は、回虫の自発運動を興奮させるのではなく、逆に【抑制(麻痺)】させるお薬です。虫を殺すのではなく、気絶させて元気を無くさせることで、腸の壁にしがみつけなくして、ウンチと一緒にツルンと外へ追い出します。
- c [×]:生薬の植物名(科名)が違います。「カイニン酸」は、アカバナ科ではなく【フジマツモ科の海人草(マクリ)】から採れる成分です。海人草という漢字の通り、海藻の仲間ですので、陸の植物のアカバナ科ではありません。
- d [×]:絶対にやってはいけない大事故に繋がる併用記述です。気絶した虫を早く出すために下剤(ヒマシ油)を飲みたくなる気持ちは分かりますが、ヒマシ油は油です。駆虫薬の成分は「油にとても溶けやすい」という性質があるため、ヒマシ油と一緒に飲むと、薬の成分が腸の中で全部油に溶けて、人間に大量に吸収されてしまい、強烈な全身の中毒を起こしてしまいます。そのため、ヒマシ油との併用は「絶対に禁止(併用禁忌)」です。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 駆虫薬 ➔ 「ヒマシ油は絶対に併用禁止!」
- ひっかけ例:「虫を速やかに排出させるため、駆虫薬の服用直後にヒマシ油を服用することが推奨される」
- 対策:ヒマシ油を飲むと、お腹の虫用のお薬が【人間に大ダメージを与える毒薬】に変わってしまいます。「駆虫薬にヒマシ油は一発バツ」と、この最大の禁止ルールを丸暗記してください。
- サントニンは虫を「麻痺(気絶)」させる
- ひっかけ例:「サントニンは回虫を強力に殺虫する作用がある」
- 対策:市販の虫下しは虫を殺しません。「気絶(麻痺)」させてウンチで生きたまま出す、とマイルドなイメージで覚えておきましょう。