思考ルート | トップページへ戻るコラム一覧へ戻る

【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問51の過去問解説|思考ルート

【問題】

問51 泌尿器に作用する薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 一般用医薬品の泌尿器用薬は、尿期の異常(頻尿・残尿感など)や排尿時の不快感(痛みなど)の症状を緩和することを目的とする。 b 残尿感や排尿時痛の緩和を目的として、生薬成分のみからなる製剤(漢方処方製剤を含む)が用いられる。 c カリウムを含む成分は、尿量を増加させる作用(利尿作用)を期待して配合されていることがある。 d 頻尿や尿もれの症状を緩和する成分として、抗コリン成分が配合されていることがある。

1(a:正、b:正、c:正、d:正) 2(a:正、b:誤、c:正、d:誤) 3(a:誤、b:正、c:正、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 5(a:正、b:正、c:誤、d:正)


① この問題の一言まとめ

この問題は、おしっこのトラブル(頻尿、残尿感など)に使う薬の目的と、利尿作用を持つミネラル(カリウム)、そして尿もれを抑える自律神経の仕組み(抗コリン作用)を問う問題です。

② 各選択肢のマルバツ解説

  • a [○]:これは正しい記述です。市販の泌尿器用薬は、トイレが近くて困る「頻尿」や、すっきり出ない「残尿感」、おしっこをするときの「痛み・不快感」といった軽度な症状を優しくなだめるのが目的です。
  • b [○]:これは正しい記述です。市販の尿トラブルの薬(猪苓湯や五淋散、あるいは八味地黄丸など)は、そのほとんどが「生薬成分だけ」で構成されているか、漢方薬そのものです。カタカナの強い合成成分の市販薬は今のところほとんどありません。
  • c [○]:これは正しい記述です。体の中に「カリウム」がたっぷり入ってくると、腎臓が余分な水分と一緒にカリウムを外へ追い出そうと頑張ります。この仕組みを利用して、尿の量を増やして膀胱を洗い流す【利尿作用】として配合されます。
  • d [○]:これは正しい記述です。トイレに行きたいという命令を出すのは副交感神経(アセチルコリン)の仕事です。この命令を「抗コリン成分」で適度にブロックしてあげることで、膀胱が勝手にギューッと縮むのを防ぎ、尿をしっかり溜められるようにして「頻尿や尿もれ」を抑えます。

※正答:1(すべて正しい)

③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」

  1. 泌尿器用薬の「成分」に関する思い込み
  • ひっかけ例:「残尿感の緩和には、強力な合成抗菌成分が主薬として配合される」
  • 対策:市販の尿トラブル薬は【生薬・漢方(チョレイトウなど)が主役】です。病院のような抗生物質は売っていません。
  1. 「抗コリン成分」と尿トラブルの二面性
  • 対策:抗コリン成分は、頻尿の人にとっては「尿を溜められる良い薬」ですが、前立腺肥大の男性が飲むと「おしっこが全く出なくなる(尿閉)」という最悪の副作用になります。そのため、前立腺肥大の人には禁忌というルールとセットで覚えましょう。
戻る ↩ 前の問題(問50)次の問題(問52)へ ➔