思考ルート | トップページへ戻るコラム一覧へ戻る

【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 問54の過去問解説|思考ルート

【問題】

問54 鼻に適用する薬(点鼻薬)の配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える抗アレルギー成分である。 b テトラヒドロゾリン塩酸塩は、鼻粘膜の血管を収縮させることで、鼻づまり(充血・腫れ)をスッキリ改善する。 c ベンザルコニウム塩化物(ベンザルコニウム塩酸塩)は、鼻粘膜の炎症を和らげる目的で配合されている。 d リドカインは、鼻粘膜の過敏性を下げ、痒みや痛みを抑える局所麻酔成分である。

1(a:正、b:正、c:誤、d:正) 2(a:正、b:誤、c:誤、d:誤) 3(a:誤、b:正、c:正、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 5(a:正、b:正、c:正、d:誤)


① この問題の一言まとめ

この問題は、花粉症の点鼻スプレーに配合されている、アレルギーのフタを閉める成分(クロモグリク酸)、鼻づまりを一瞬で通す成分(テトラヒドロゾリン)、そしてバイ菌をやっつける殺菌成分を見分ける問題です。

② 各選択肢のマルバツ解説

  • a [○]:これは正しい記述です。前問のひっかけの答えがこれです。「クロモグリク酸ナトリウム」は、ヒスタミンが出そうになっている肥満細胞のフタをカチッと閉めて、アレルギー物質が外に飛び出すのを大元からブロックする【抗アレルギー成分】です。
  • b [○]:これは正しい記述です。「テトラヒドロゾリン塩酸塩」は、鼻炎スプレーの鼻づまり解消の特効薬です。交感神経を興奮させる(アドレナリン作動成分)ことで、ブヨブヨに腫れ上がった鼻の中の血管をキュッと細く引き締め、一瞬で空気が通るようにしてくれます。
  • c [×]:成分の目的が違います。「ベンザルコニウム塩化物」は、炎症を抑えるお薬ではありません。鼻の中の雑菌が繁殖するのを防ぐための【殺菌消毒成分】です。炎症を和らげる成分としては、グリチルリチン酸などが使われます。
  • d [○]:これは正しい記述です。「リドカイン」は、歯医者さんの麻酔などでも有名な【局所麻酔成分】です。鼻の粘膜の知覚神経を一時的にボーッと麻痺させることで、花粉症のあの耐え難い「ムズムズする痒み」や「痛み」を直接シャットアウトします。

※正答:1

③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」

  1. 「テトラヒドロゾリン」などの使いすぎ(二次充血)の罠
  • 対策:今回の記述はマルですが、第3章や第5章では「テトラヒドロゾリンなどの血管収縮点鼻薬を使いすぎると、逆に鼻の血管が麻痺して、かえって鼻づまりがひどくなる(二次充血・肥厚性鼻炎)」という超重要リスクがよく出題されます。一瞬で効く強い薬には罠がある、と覚えておきましょう。
  1. 「〜コニウム」と名前に来たら殺菌消毒の部屋
  • 対策:ベンザルコニウム、ベンゼトニウムなど、名前に「コニウム」とつくカタカナの多くは、バイ菌のバリアを破壊する【殺菌消毒薬】の部屋の住人です。炎症止めではないと見抜いてください。
戻る ↩ 前の問題(問53)次の問題(問55)へ ➔