【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 午後問28の過去問解説|思考ルート
【問題】
問28 生薬成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ブシは、キンポウゲ科のハナトリカブト等の塊根を、毒性を減らす処理をして用いる生薬である。 b ブシは、血液の巡りを良くして、体を芯から温める作用(知覚麻痺の緩和・鎮痛)を期待して用いられる。 c ブシは、構成生薬として葛根湯に含まれている。 d ブシは、過剰摂取により、心臓に強い負担がかかり、動悸や悪心などの副作用が生じるおそれがある。
1(a:正、b:正、c:正、d:正) 2(a:正、b:正、c:誤、d:正) 3(a:誤、b:正、c:誤、d:正) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:お) 5(a:正、b:誤、c:誤、d:誤)
① この問題の一言まとめ
この問題は、試験に登場する生薬の中で最も強烈で危険な個性を持つ「ブシ(附子=トリカブト)」の、正しい目的と絶対に間違えてはいけないブレンドのひっかけを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。「ブシ(附子)」の正体は、なんとあの殺人事件のニュースでも耳にする猛毒植物【トリカブト】の根っこです。そのまま使うと人が死んでしまうため、お薬にする時は高圧の蒸気で蒸すなどして「毒性を限界まで減らす特別な処理(弱毒化)」をして安全に配合されています。
- b [○]:これは正しい記述です。毒と薬は紙一重です。適切に処理されたブシは、冷えきった手足を魔法のように芯からポカポカに温め、神経痛や関節の激しい「痛み」を鎮める最強の温め・鎮痛効果を発揮します。
- c [×]:ここが受験生を奈落の底に突き落とす大バツひっかけです!風邪の引き始めに飲む「葛根湯(かっこんとう)」は、体を温める漢方ですが、ブシのような超デンジャラスな猛毒生薬は【1ミリも入っていません】。ブシが入っているのは、お年寄りの腰痛や夜間頻尿に使う「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「麻黄附子細辛湯」など、もっと深刻な冷えの漢方です。
- d [○]:これは正しい記述です。毒性が強い生薬であるため、たくさん飲みすぎると心臓のポンプが暴走して、激しい動悸、吐き気(悪心)、冷や汗といった中毒症状(副作用)が起きてしまいます。そのため量は厳密に守る必要があります。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「ブシ(トリカブト)」のキャラクターと葛根湯の罠
- ひっかけ例:今回の選択肢cのように、体を温めるからという理由で葛根湯に混ぜてきます。
- 対策:葛根湯はドラッグストアで誰もが気軽に買う、漢方界の「普通の定食」のような薬です。そこにトリカブト(ブシ)が入っているわけがありません。ブシは特別な大人の裏メニュー(八味地黄丸など)にしか入っていない、と強烈なイメージで区別しておけば、2(正・正・誤・正)を一瞬で選べます。