【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 午後問29の過去問解説|思考ルート
【問題】
問29 漢方処方製剤に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 補中益気湯は、体力が充実している人の胃腸炎や便秘の改善に用いられる。 b 六君子湯は、体力が低下した人の胃の不快感、食欲不振、胃炎などに用いられる。 c 十全大補湯は、病後の体力低下、疲労倦怠、貧血、手足の冷えなどに用いられる。 d 人参養栄湯は、体力に余裕がある人の激しい咳やぜんそくを止めるために用いられる。
1(a、c) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d)
① この問題の一言まとめ
この問題は、体が弱って元気がない人に使う、ドラッグストアの滋養強壮漢方(六君子湯、十全大補湯など)の、正しい「体力基準(証)」を見分ける問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [×]:体力の基準(証)が真逆です。「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」は、漢字に『中(お腹・胃腸)の気を補って益する』と書く通り、疲れすぎてヘトヘトになり、胃腸が弱って元気が出ない【体力が虚弱な人(体力中等度以下)】に使う薬です。体力が充実している元気な人や、便秘の人には絶対に使いません。
- b [○]:これは正しい記述です。「六君子湯(りっくんしとう)」は、胃腸が弱くてご飯が食べられない、食後にすぐお腹が張ってしまうような【体力が弱っている人(体力中等度以下)】に処方される、胃の元気漢方の代表格です。
- c [○]:これは正しい記述です。「十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)」は、名前がかっこいいですよね。何が十全かというと、体全体の「気(元気)」と「血(血液)」の2大チームをまとめて『大いに補う』という意味です。大病を患ったあとや、貧血でガサガサに冷えている虚弱な人を救う漢方です。
- d [×]:こちらも体力基準が間違いです。「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」は、cの十全大補湯の親戚です。手足が冷えて、体力が衰えきって、ゲッソリ痩せてしまったような【虚弱な人(体力中等度以下)】の栄養を補うための薬です。体力に余裕がある人には使いません。
※正答:3
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「元気を補う漢方」の体力基準は、すべて【中等度以下(虚弱)】!
- 対策:補中益気湯、六君子湯、十全大補湯、人参養栄湯など、名前に『補』『大補』『養栄』といった「足りないものをプラスする」ニュアンスの漢字が入っている漢方は、すべて【体が弱っている虚弱な人(中等度以下)】のための部屋に所属しています。元気な人(体力充実)に使うお薬ではない、と一括で覚えておけば、aとdの罠をノータイムで看破して3(b、c)を選べます。