【令和7年度】登録販売者 北海道・東北 午後問31の過去問解説|思考ルート
【問題】
問31 消毒薬(公衆衛生用薬)に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a エタノール(消毒用エタノール)は、皮膚や器具の消毒に広く用いられるが、ウイルスの種類によっては効果が弱いものもある。 b イソプロパノールは、エタノールと比べてウイルスへの殺菌効果がさらに高く、泡立ちが良いのが特徴である。 c 次亜塩素酸ナトリウムは、塩素の強い酸化作用により、衣類や器具の消毒に用いられるが、皮膚への刺激が強いため、人体(皮膚)には絶対に使用してはならない。 d クレゾール石鹸液は、結核菌に対する殺菌効果はないが、手肌に優しく使いやすい。
1(a、c) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d)
① この問題の一言まとめ
この問題は、お店や家庭の感染対策に欠かせないアルコール(エタノール、イソプロパノール)の性質の違いや、ハイターの主成分(次亜塩素酸ナトリウム)を肌に塗ってはダメという絶対の衛生ルールを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは正しい記述です。「消毒用エタノール」は万能に見えますが、実は胃腸炎の原因になるノロウイルスなどの「エンベロープ(あぶらの膜)」を持たない頑丈なウイルスに対しては、効き目が少し弱いという弱点があります。
- b [×]:アルコールの強さのすり替えです。「イソプロパノール」は、エタノールに酒税(お酒にかかる税金)をかからないようにするために作られた、少し安価なアルコール成分です。殺菌パワーはエタノールと「ほぼ同じか、一部のウイルスにはエタノールよりさらに【効果が弱い(劣る)】」というのが正しい科学的性質です。「さらに高い」はバツです。
- c [○]:これは実務での注意喚起で最も重要な記述です。「次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイターなど)」は、ウイルスを完全に消し去る最強の塩素パワーを持っていますが、人間の生きているお肌をドロドロに溶かしてしまうほど強いアルカリ性の劇物です。そのため、家具や床の除菌に使うのはマルですが、人間の「手肌(皮膚)の消毒には絶対に使ってはいけない(禁忌)」となっています。
- d [×]:特徴が完全に真逆になっています。「クレゾール石鹸液」は、理科の実験室のような独特の強烈なにおいがする消毒液です。お肌に優しくありません(皮膚への刺激が強い)。その代わり、普通のアルコールが全く効かないしぶとい【結核菌(けっかくきん)を皆殺しにできる】という圧倒的な強さを持っています。記述は真逆なのでバツです。
※正答:1
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 「次亜塩素酸ナトリウム」は、人間の肌には【絶対NG】!
- 対策:コロナやインフルエンザ対策のとき、間違えてハイターを薄めて手にスプレーしようとするお客様が実務でも時々いらっしゃいます。これは絶対にダメ、皮膚がボロボロになります。この「人体使用NG」のcのマルを確信できれば、自動的に1(a、c)が選べます。