【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)午後問10の過去問解説|思考ルート
【問題】
問70 鎮咳去痰薬に配合される生薬成分及び漢方処方製剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a オウヒは、バラ科のヤマザクラ又はカスミザクラの根を基原とする生薬で、鎮咳作用を期待して用いられる。 b セキサンは、ヒガンバナ科のヒガンバナ鱗茎を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられる。 c 麻杏甘石湯は、体力中等度以上で、咳が出て、ときにのどが渇くものの咳、小児喘息、気管支喘息、気管支炎、感冒、痔の痛みに用いられる。 d 麦門冬湯は、体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、のどのつかえ感に適すとされる。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d)
※公式発表の正解番号「4(b、cが正しい)」に基づき、サクラの生薬(オウヒ)の部位と、のどのつかえ漢方(半夏厚朴湯)の罠を解説します。
① この問題の一言まとめ
この問題は、午後の部の前半戦を締めくくる通算問70問目です。桜の生薬(オウヒ)の使っている部位のすり替えや、のどに梅干しの種が詰まったような違和感に効く超有名漢方(半夏厚朴湯)とのすり替えを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [×]:生薬の使っている「部位」の、もの凄く細かいすり替えひっかけです。「オウヒ(桜皮)」は、名前の漢字に『皮』という文字が入っている通り、サクラの木の根っこではなく、【樹皮(木の皮)】を剥ぎ取って乾燥させた生薬です。根っこはバツです。
- b [○]:これは正しい記述です。「セキサン(石蒜)」は、田んぼのあぜ道に咲く真っ赤な彼岸花(ヒガンバナ)の球根【鱗茎(りんけい)】を使った生薬です。強力にタンを外へ吐き出させる【去痰作用】があります。
- c [○]:これは麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)の正しい記述です。名前に『麻(マオウ)』と『石(石膏=冷やす石)』が入っている通り、激しい咳が出て【のどがカンカンに渇く】子供のぜんそくや、なぜか【痔の痛み】をフワッと引かせる独自の面白い効果を持っています。
- d [×]:他ブロックの午前問25・午後問5でも大特集した、潤い漢方麦門冬湯のすり替え大バツ記述です!「気分がふさいでのどに異物感(梅干しの種が詰まったような感じ=咽喉頭異常感症)」という大定番のキーワードが来たら、それは麦門冬湯ではなく【半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)】の所属する部屋の専用呪文です。
※正答:4
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- 気分がふさいでのどに何かが詰まっている感じ ➔ 【半夏厚朴湯】の一択!
- 対策:この「のどの異物感・つかえ感」というフレーズが出たら、麦門冬湯(から咳用)は一発バツです。dの嘘を弾き、サクラの【皮(a:バツ)】を消せれば、自動的に4(b、cが正しい)を選びきることができます。これで午後の最初の10問も完璧にクリアです!