【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)午後問19の過去問解説|思考ルート
【問題】
問79 アレルギー用薬(内服)に配合される成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a トラネキサム酸は、出血を止まりにくくする作用があるため、血栓のある人は使用を避ける必要がある。 b アゼラスチン塩酸塩などの抗ヒスタミン成分は、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用(抗アレルギー作用)を併せ持つものがある。 c グリチルリチン酸二カリウムは、体内ですぐに分解されるため、大量に服用したり長期連用した場合であっても、偽アルドステロン症等の副作用が現れることはない。 d ジフェンヒドラミンサリチル酸塩は、母乳を介して乳児に移行し、乳児に昏睡(居眠り)等を起こすおそれがあるため、授乳中の女性は使用を避けるか、使用する場合には授乳を避ける必要がある。
1(a:正、b:正、c:誤、d:正) 2(a:誤、b:正、c:誤、d:正) 3(a:正、b:誤、c:正、d:誤) 4(a:誤、b:正、c:正、d:誤) 5(a:誤、b:誤、c:誤、d:正)
※公式発表の正解番号「2(a:誤、b:正、c:誤、d:正)」に基づき、トラネキサム酸の本当の弱点(血栓をガチガチに固める作用)を解説します。
① この問題の一言まとめ
この問題 is、他ブロックの問77・問84でも出た、のどの炎症止め(トラネキサム酸)の血栓へのリスクと、睡眠改善薬の主成分(ジフェンヒドラミン)の授乳婦さんへの絶対のルールを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [×]:理屈の日本語の矢印が真逆に書かれています!「トラネキサム酸(抗プラスミン成分)」は、出血を止まりにくくする薬ではありません。真逆です。【出血を『ピタッと止まりやすくする(血を固める)作用』】を持っています。そのため、元々脳梗塞や心筋梗塞の爆弾を持っている人(血栓のある人)が飲むと、血の塊がさらにガチガチに固まって血管が詰まって死んでしまうおそれがあるため大バツ(相談すること)になります。
- b [○]:これは正しい記述です。「アゼラスチン(アレジオンの仲間など)」という新型の抗ヒスタミン薬は、ただ痒みを止めるだけでなく、問31のクロモグリク酸のように【肥満細胞の爆弾のフタを閉める(抗アレルギー作用)】という嬉しい2つのハイブリッド能力を持っています。
- c [×]:午前中の問26(アルドステロン)や問34(漢方)の解説を思い出してください。カンゾウの主成分である「グリチルリチン酸」を大量にダラダラ飲み続けると、【100%の確率で偽アルドステロン症(血圧急上昇やむくみ)の大副作用が現れます】。「現れることはない」は完全に大バツです。
- d [○]:これはお母さんのレジでの絶対の注意マル記述です。ドリエルの主成分でもある「ジフェンヒドラミン」は、母乳の液体へスイスイと移行します。それを知らずにお母さんが飲んで母乳をあげると、赤ちゃんがミルク経由で強い睡眠薬を食らってしまい、【急にぐったりして目が覚めなくなる(乳児の昏睡・嗜眠)】という大事故が起きるため、授乳中のお母さんは使用禁止(または授乳を避ける)となっています。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- トラネキサム酸は、血を【固めて止める】お薬 ➔ 脳梗塞(血栓)の人は要注意!
- 対策:ドロドロの血を固めるからこそ、血栓の人は危ないのです。aの「止まりにくくする」という嘘と、カンゾウで副作用が出ないというcの嘘を弾けば、2(a:誤、b:正、c:誤、d:正)を選びきることができます。