【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)午後問27の過去問解説|思考ルート
【問題】
問87 歯痛薬、歯槽膿漏薬及び口中薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 歯痛薬(外用)は、歯の齲蝕(むし歯)による歯痛を応急的に鎮めるものであるため、歯の齲蝕そのものを修復する効果はない。 b オイゲノールは、齲蝕により露出した歯髄を通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮める目的で、歯痛薬(外用)に配合されている。 c 歯槽膿漏薬(内服)に配合されるカルバゾクロムは、毛細血管を収縮させることで歯肉の出血を抑える作用を示す。 d グリチルリチン酸二カリウムが配合された口中薬を長期連用したとしても、偽アルドステロン症を生じるおそれはない。
1(a:正、b:正、c:誤、d:誤) 2(a:正、b:誤、c:正、d:誤) 3(a:誤、b:正、c:正、d:誤) 4(a:誤、b:誤、c:正、d:正) 5(a:正、b:誤、c:誤、d:正)
※公式発表の正解番号「1(a:正、b:正、c:誤、d:誤)」に基づき、カルバゾクロムの血の止め方のマニアックな違いを解説します。
① この問題の一言まとめ
この問題は、歯の痛み止めのオイゲノール(丁子油)の正しい麻酔作用と、歯茎の出血を止めるカルバゾクロムの血管を補強する独自の仕組みを問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは前述の通り、100%大正解の服薬指導記述です。歯に薬を塗っても、溶けた歯の穴が埋まるわけがありません。応急処置に過ぎないと伝えます。
- b [○]:これは歯痛薬(正露丸や新今治水など)の主成分である「オイゲノール(丁子油のエキス)」の正しい記述です。露出した歯の神経(歯髄)の【知覚神経を直接マヒさせて】、あのズキズキする激しい歯痛を応急的に一瞬で静めます。
- c [×]:ここが非常に高度な止血成分の「メカニズム」のすり替え大ひっかけです!歯茎の出血を止める「カルバゾクロム」は、エフェドリンのよう血管を細くギューッと収縮させるお薬ではありません。カルバゾクロムは、弱ってボロボロになった【毛細血管の『壁の隙間を塞いでピタッと補強する(血管透過性抑制)』】ことで、血が漏れ出るのを防ぐ独自のキャラです。収縮ではないのでバツです。
- d [×]:もう耳にタコどころかイカができるほど解説してきた、大バツの安全神話記述です。トローチや口内炎の塗り薬(口中薬)であっても、中にグリチルリチン酸(カンゾウ)が入っているものを長期連用すれば、体の中に塩分が溜まって【偽アルドステロン症の副作用を起こすおそれはバッチリあります】。「おそれはない」は完全に大バツです。
※正答:1
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- カンゾウ(グリチルリチン酸)を甘く見たら、どこでも【偽アルドステロン症】の赤信号!
- 対策:口の中の薬であっても、連用すれば副作用は出ます(d:大バツ)。カルバゾクロムの血管補強の仕組み(c:バツ)を弾けば、1(a:正、b:正、c:誤、d:誤)が選べます。