【令和7年度】登録販売者 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)午後問8の過去問解説|思考ルート
【問題】
問68 小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)及びその配合成分等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 小児鎮静薬は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用されることがある。 b 小児鎮静薬として使用される漢方処方製剤は、作用が穏やかであるため、生後3ヶ月未満の乳児にも使用できる。 c 小建中湯を乳幼児に使用する場合は、体格の個人差から体重当たりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあるので、特に留意する必要がある。 d ジャコウは、シカ科のジャコウジカの雄の角を基原とする生薬で、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して、小児の疳を適応症とする生薬製剤に用いられる。
1(a:正、b:正、c:誤、d:正) 2(a:正、b:誤、c:正、d:誤) 3(a:誤、b:誤、c:正、d:誤) 4(a:誤、b:正、c:正、d:正) 5(a:誤、b:誤、c:正、d:誤)
※公式発表の正解番号「2(a:正、b:誤、c:正、d:誤)」に基づき、赤ちゃんの月齢ルールとジャコウの嘘を解説します。
① この問題の一言まとめ
この問題は、他ブロックの午後問8の夜泣き漢方(宇津救命丸やひやきおーがんなど)の首都圏バージョンです。どんなに優しい漢方でも生後3ヶ月未満には使えない絶対の理由を問う問題です。
② 各選択肢のマルバツ解説
- a [○]:これは他ブロックの午後問37の漢方の考え方と同じ、正しい記述です。子供の疳の虫(キーキー暴れる症状)の漢方(抑肝散など)は、その場の麻痺ではなく体質改善を目指すので、【1ヶ月位と比較的長期間】じっくり飲ませるものが多いです。
- b [×]:他ブロックの午後問8のaで、私が大声を上げて警告した赤ちゃんの絶対の月齢ルールです!いくら「子供用の優しい漢方・生薬だから安心よ」といっても、生まれたての【生後3ヶ月未満の赤ちゃん(乳児)】は内臓が未熟すぎて何が起きるか分からないため、法律上100%絶対に使用禁止です。
- c [○]:これは甘いシロップ漢方「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」の正しい注意点記述です。小建中湯にはカンゾウ(グリチルリチン酸)が入っています。赤ちゃんは体が小さいため、大人と同じ感覚で飲ませると【体重当たりのグリチルリチン酸の摂取量が限界突破して多くなりやすい】ため、偽アルドステロン症への細心の留意が必要です。
- d [×]:生薬の「部位(使う場所)」のすり替えひっかけです。ジャコウ(麝香)は、シカの頭に生えている硬いツノ(幼角はロキジョウです)ではありません。【シカのオスの『おへその近くにある、におい袋(香嚢=こうのう)』】を乾燥させたものです。ツノと言い張る文章はバツです。
※正答:2
③ 初心者のための「合格ひっかけパターン」
- ジャコウ(麝香)は、ツノではなく【シカのにおい袋(香嚢)】!
- 対策:漢字に『香』という文字が入っている通り、ジャコウは最高の香りを放つオスのフェロモン袋です。ツノというdの嘘と、生後3ヶ月未満NGのbの嘘を弾けば、2(a:正、b:誤、c:正.,d:誤)が一発で浮かび上がってきます。